Column

#8


by marcy B  

 

ロックアウト

先日、NHL(*1)が近々開幕すると書いたが、
その矢先に経営者側によるロックアウト(*2)で、
13日から開幕するはずだったゲームがまったく行われていない。
今回の騒動は選手会との新労使協定で、
サラリーキャップ制(*3)の強化を求める経営側と選手会で妥協点を見つけられないでいる。
そんな状況に業を煮やし、所属選手の半数以上が、
ヨーロッパリーグやAHL(NHLの下部リーグ)等に移籍してしまっているのだから、
このままでは今シーズン絶望という声もすでに上がっている。
NHL全体の昨シーズンの赤字は約246億円で、
その前のシーズンは約300億円にも上っていたという。
売り上げ全体の75%が選手の年俸だというのだから、
これではリンクの氷も溶けてしまう、
まさに経営者側は火の車なのだろう。
とはいえ、年俸を上げてスター選手を獲得し、
チームの成績と集客数のアップを図ってきたのは経営者たち自身でもあるのだ。
諸刃の剣という訳だが、
いずれにしてもファンとしては選手会、
経営者側の間に立ちはだかる氷壁が溶けるのを
気長に待つしかないようだ。残念!!

(19/10/2004)

*1NHL=National Hocky League(北米プロアイスホッケーリーグ)。
*2ロックアウト=リンクのあるアリーナを封鎖し、使用できなくすること。
*3サラリーキャップ制=年俸総額制限、どんどん高騰するスター選手の高額な年俸を抑えるためチーム全体の総額を決
め、チームにかかる財政負担の軽減とチーム間の戦力平均化を狙ったもの。


Copyright (C )2004 studio Bronx Inc. All Rights Reserved.