Column

#45


by marcy B  

 

「間違いです。」

最近、文章で「」(カッコ)の終わりに
。」をつけるのがやけに目立つ。
新聞の広告欄、パンフレット、テレビのテロップなどなど
あらゆるところに氾濫している。
句読点の正しい使い方として
「」の最後に 。をつけるのは誤り。
これは小学生の国語で習うのはずなのが、

何故?

なぜ、こうも誤用が多いの?

「閉じカッコの直前には句点を付けない」
『朝日新聞の用語の手引き』(朝日新聞刊)とあり、

「段落の最後にある場合は句点はつけない」と
『記者ハンドブック 新聞用字用語集』(共同通信)
にも書かれている。

随分前から何でだろう? 
と思っていた。
アホなコピーライターが
無知丸出しで
カッコ悪うっ!
 
と思っていたのだが、
ある大手企業の広報誌を制作を担当したとき、
クライアントの若い担当者から、
インタビュー記事についてクレームが来た。
「なんで文章の最後に 。がついてないのですか?」
と聞かれたことがある。
「えっ、カッコの最後には 。はつけませんよ」
と答えると
「つけてください、変ですよ」
と言われ絶句した。
丁寧に句読点の使い方として間違っている旨を伝えたが、
アホ相手に何を言っても無駄。
結局、つけることになった。
下請けのつらいところ。

しかし、なんでみんな 。」と書くようになったのだろう?
最近は学校で教えていないのかとも思った。
それとも規制緩和の波がこんなところにまでに及んで、
文法も甘くなったのか・・・

先日、それが氷解した。

子どもが生まれ、いろいろな方から
読まなくなった絵本が贈られてきた。
全部で100冊くらいになった。
子どもに「読んで」とせがまれ
話しを読み進んで絶句した。
会話の文章が 。」になっている。
100冊中8割の文章が 。」になっていた。
それらは重版を繰り返してきた名作ばかり。
著名な児童書作家も多い。
絵本の作家は文法を知らない?
それを読んで育った子どもたちは
。」が正しいと思うようになっても不思議はない。

通常、出版社や新聞社には
校閲者が文章に間違いがないかチェックをする。
児童書を扱う出版社には校閲者がいないのだろうか?
分野が違うのでわからないが、
とんでもないミスリードを起こしている。

そういえば

モーニング娘。

つんくも幼少の頃、絵本を読んでいたのかも。

(11/01/2006)


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