Column

#23


by marcy B  

 

アイデンティティ


先日、映画「ボーン・アイデンティティ」をテレビで放映していたので、
途中からだったが妻と観ることにした。
ところが、初めて観る映画で、しかも途中からなのに、
なぜかストーリーがわかってしまった。
変だなと思っていると、
主人公(マット・デイモン)の名が「ジェイソン・ボーン」とわかってピンときた。
「これってロバート・ラドラムの『暗殺者(原作邦題)』じゃん」
と思わず大声を出してしまった。
冒険小説ファンならご存じの方も多いだろうが、
これは1980年の作品で、
公開中の「ボーン・スプレマシー」も原作は1986年の作品だ。
25〜19年前、なんでそんな
古い原作を引っ張り出してきたんだ? 
と正直思った。
まあ、原作の『暗殺者』はわが愛読書ベスト10に入るほど面白い作品だったので、
良いところに目をつけたよなとも思うのだが・・・。
 
そういえば、最近、「ゴジラ」「シャル・ウイ・ダンス」や「呪怨」など、
日本のヒット作品や他国の作品がハリウッドでリメイクされている。
米国映画がネタに困っているとは聞いていたが、どうなのだろう。
本当に優れた作品や面白いものは万国共通ではあろうが、
どうも最近のハリウッドは情熱が薄れているように思えるのはわたしだけ?
ハリウッドのアイデンティティは何処へ?  
 
ちなみに、映画を観終わったわが家の嫁は
マット・デイモンって、どこがいいの?
としきりにいっていた。
まあ、ヨン様の甘いマスクとは違うかもしれない。
でも、確かに原作からイメージするジェイソン・ボーンと
マット・デイモンとは、まったくかけ離れている気がする。
夫婦のかみ合わない会話も、
アイデンティティの違い?

(08/02/2005)


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