Column

by marcy B 　

ポジティブ・シンキング

連休に家族でスーパーへ買い物に行った際、
お彼岸だったので特設ブースでおはぎの販売をしていた。
妻は早速に列に並び、順番を待っていた。
すると妻の前の老婦人が
つぶ餡かこし餡かさんざん迷ったあげくに、
結局、つぶ餡２個、こし餡２個に落ち着いた。
ところが今度はその老婦人が

「４という数は縁起がよくないわね」

と言い出した。
「おいおい、婆さん、まだ待たせるの。早くしてよ！」
と内心思った時、売り子の女性が

「あら、４はシ・ア・ワ・セの４ですよ。
四つ葉のクローバーも４じゃないですか」

と言った。さすが毎日同じように縁起やゲンを担ぐ客が多いのだろう。
その対応は言い得て妙だった。
まさにポジティブ・シンキング。
もっとも、その老婦人にはこれまでの長い人生の壁が邪魔をして、
素直に受け入れることができず、
さらに迷うことになってしまったのだが･･･。
順番がまわってきた妻はというと、
家族ちょうどの人数分、４個をさっさと買っていた。
IT時代において古い因習は足枷にこそなれ、
実用的ではないのかもしれない。
そういえば最近は「４」に「様」をつけるのが流行っていたっけ。

(2004/9/24)